2008年10月23日

ファション好きのバイブル本

 

モダン・メンズウェア ディオールオムからマークジェイコブスまで (P-Vine BOOks)
堂田和美

ブルース・インターアクションズ 2008-10-03
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モード好きなら、ほとんどの人が持っているであろう『ヴィジョナリーズ 』のメンズブランド特化版といえるのが、 本書『モダン・メンズウェア 』です。出版社も同じブルース・インターアクションズで値段も 2381円(税抜)と同じです。紹介されているデザイナーは『ヴィジョナリーズ 』の23組から35組へと大幅アップ。そして今回は全てのページに写真つき。これは嬉しい。写真が増えた分、お得感があります。

内容としては、デザイナーの略歴とともに、そのデザイナーの特徴や ファッションへのアプローチの仕方がコンパクトに解説してあります。 デザイナー本人の発言を引用したり、デザイナーへのQ&Aたまにもあったりして、そのブランドやデザイナーのことがとてもよくわかる1冊といえます。『ヴィジョナリーズ 』 はデザイナーのインタビュー中心に構成されているので、デザイナーの哲学みたいなものがよくわかりますが、本書はあくまで略歴を中心に体系的に書かれてい るので、わかるのはWikipediaのような、客観的なブランド・デザイナー評でしょうか。ちなみに、重要なところは太字になっているので、たいくつな 解説が続いても、ポイントを読み飛ばしてしまう心配はありません。むしろ、写真を眺めながら、強調されている文章だけ読んでも理解できた気分になれる、親 切な構成となっております(笑)
どういう基準で選んだのかちょっとよくわかりませんが、「メンズ」というのにこだわっているのか、男性のデザイナーばかり登場します。日本からはヨウジ ヤマモト、コズミックワンダーライトソース、ブラック、とちょっとさびしい結果。ジュンヤワタナベ・コムデギャルソンやキミノリ・モリシタ、あとストリー ト発のナンバーナインあたりも取り上げて欲しかったのですが、どうやら、選者の琴線には触れなかったようです。それはまだわかるとして、ランバン、ニー ル・バレット、ボッテガ・ヴェネタ、クリス・ヴァン・アッシュ、トム・フォード、トム・ブラウン、ランバン(大切なことなのでもう1回)までスルーすると は…。単に、ブランドやデザイナーの協力が得られなかっただけかもしれませんけど。

メンズのモード界は最近注目を集めているのか、日本でもモード誌が増えましたよね。本書のようなメンズモードの解説本も登場し、ますますモードの世界に 参入してくるファッション好きが増えそうな予感がしますが、本書には日本のファッション誌(コレクション誌除く)ではあまりお目にかかれないデザイナーも 多いので、本書を読んで、新参者に負けない知識を備えておきましょう!というのは冗談ですが、体系的に書かれているので、この手の本は読みだしたら止まり ませんね。好きな分野ならなおさらです。解説はファショコン通信などのサイト、コレクションの写真はmen.style.comでも見ることができます が、やはり、本という形で情報が1冊にまとめてあると便利です。

<こちらもファションバイブル本 >

 

WWD FOR JAPAN MEN’S (ALL ABOUT 2008-09 AUTUMN&WINTER MEN’S)

INFASパブリケーションズ 2008-09
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タブロイド紙WWDの半年間の総集編的な内容で、年に2回刊行される 恒例の雑誌です。モードに関する情報がてんこ盛りで、これ1冊で 最新のモード情報がほぼ網羅できるので、毎週、WWDを読んでいないファッション好きは、 是非、目を通してほしい1冊。内容は、巻頭特集、最新のメンズファッション情報(コレクションのダイジェストやトレンド情報)、 ビッグメゾンの広告、最新のアイウェアニュース、と、いつもどおりです。

巻頭特集はランバン。ポストディオールオムとして、メンズの新しい トレンドセッターとして、コレクションの度に存在感を強める、 ランバンのデザイナー、ルカ・オッセンドライバーに迫っています。 特集では、話題のアクネジーンズとのコラボの話から「ルカの東京グルメ日記」なる小ネタまで あるのですが、とりあえず、インタビューのページに目を通しておくと、 ルカ・オッセンドライバーがランバンで何を目指しているのかが少し見えてくるのではないでしょうか。

そのランバンを「おクソ高くいらっしゃいますよね(笑)」と評しているのがYOUさんなのですが、「山室一幸のメンズトレンドトーク2008-09AW with YOU」でYOU節を炸裂させております。「山室一幸のメンズトレンドトーク」には、長谷川潤さん、杏さん、知花くららさん、SHIHOさん、押切もえさ ん、などが過去に登場していますが、YOUさんのコメントは割と直球です。「ディオールオムが大変なことに〜。」というコメントには吹きました。実に的確 です(笑)フェミ男が嫌いという、YOUさんが語る、フェミニンに傾きつつあるメンズモード。面白いです。


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他に気になったのは「秋冬のバカ売れアイテムは英国トラッドに決定」というページ。 6人のバイヤーによる秋冬「バカ売れ指数」というのが載っています。 総集編だけに、4月のWWD1472号でこれとほぼ同じものがあるのですが、 1472号のWWDジャパン的「ブレイク指数(≒業界の仕掛けるトレンド指数)」と 「バカ売れ指数(≒消費者のトレンド指数)」を比べると、 点数に開きがあるものが3つあります。それがこちら。

・Volume Contrast「ブレイク指数」60「バカ売れ指数」73

・Tacky Pants「ブレイク指数」70「バカ売れ指数」52

・Doble Breast&Peaked Lapel「ブレイク指数」68「バカ売れ指数」53

次々とトレンドを仕掛けても、パンツに関しては、依然スキニーが根強い、 というのが数字によく現われています。このまま、メンズのパンツは 細いままで次のステージに行きそうな感じすらします。

2009S/Sでは、フェミニンで男らしくないスタイルがトレンドに なりそうですが、その中心にはランバンがいます。ルカ・オッセンドライバー 曰く「目指すのは、構築的なのに着やすい洋服」とのことなので、 このままボトムスは細いままで、素材やディテールといった、細かい ところに変化が表れていくのかもしれませんね。

 

C.R.A.B  参考多々

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